24歳会社員のおにぎりです。
この記事では、疲れた心を癒やす本として
『木曜日にはココアを』をご紹介します。
忙しさや人間関係に追われて心が疲れているとき、
ふと立ち寄ったカフェで一杯のココアに癒やされた経験はありませんか?
ココアでなくてもコーヒーや紅茶に癒されたことがあるのではないでしょうか。
青山美智子さんの小説『木曜日にはココアを』は、
そんな日常にそっと寄り添い、あたたかい気持ちを取り戻させてくれる一冊です。
人とのつながりや、自分にとって大切な「好きな場所」の存在を思い出させてくれる物語です。
あらすじ
舞台は横浜にある小さなカフェ「マーブル・カフェ」。
木曜日になると、ある常連客が必ず「ココア」を注文します。
そこから物語は、カフェの客や街の人々へとつながり、
リレーのように視点が変わりながら進んでいきます。
仕事や恋愛、人間関係に悩みながらも、
誰かの一言や小さな出来事に救われていく人々。
バラバラの人生が、やがて一本の糸でつながっていることに
気づかされる、優しく温かい連作短編集です。
こんな人におすすめ!
- 忙しさや人間関係に疲れて、心を休めたい20代・30代の人
- カフェや読書が好きで、日常の中に小さな癒やしを求めている人
- 「好きな場所」や「大切な人」との時間をもっと大事にしたいと感じている人
読んで感じたこと
この本を読んでまず思ったのは、「世の中にはいろんな人がいる」
という当たり前のことを改めて感じさせてくれるという点です。
登場人物は、それぞれ違う背景や価値観を持ち、
悩みや不安を抱えながら生きています。
でも、そんな人々が思いやりや優しさでつながっていく姿が
描かれていて、心がじんわり温まりました。
特に印象に残ったのは
「好きなところにいるだけで、元気になることもあると思います」という言葉。
人生にはいいことも悪いこともあり、落ち込むのは誰にでもあること。
でも、そんなときに自分が落ち着ける「場所」や「存在」があるだけで、
人はまた歩き出せるのだと気づかされました。
私自身、海を見て波の音を聞くと心が落ち着きますし、
行きつけのカフェにいるだけで安心できることがあります。
そうした「好きな場所」を持つことは、人生を支える大きな力になると感じました。
また、物語を通して
「会いたいと思ったら会いに行く」「行きたいと思ったら行く」
ことの大切さも強く心に残りました。
時間は有限で、人も場所も永遠ではありません。
だからこそ、思い立ったときに行動することが、
自分の人生を豊かにしてくれるのだと思います。
本の魅力
『木曜日にはココアを』は、読み進めるうちに自分の周りの人々を思い出し、
「あの人に会いたいな」「あの場所に行きたいな」と自然に心が動く物語です。
登場人物たちの物語は一見バラバラですが、
最後にはゆるやかに結びつき、読者の心にも小さな希望を残します。
文章もやさしく読みやすいので、普段読書が苦手な人でもするすると物語に入っていけます。
疲れたときに温かい飲み物をすするように、
気軽に読めるのに深い余韻が残る。そんな小説です。
まとめ
青山美智子さんの『木曜日にはココアを』は、ただの小説ではなく、
日々を頑張る人へのやさしい処方箋のような一冊です。
物語の中で出会う登場人物たちの言葉や行動が、
自分自身を見つめ直すきっかけを与えてくれます。
生きていれば、悩みも不安も尽きません。
でも「好きな場所」や「あたたかい人」との出会いがあるだけで、
人生はぐっと豊かになる。
そんな当たり前だけど忘れがちなことを、
ココアの甘さとともに思い出させてくれる本でした。
ぜひ、疲れたときや自分を見失いそうなときに手に取ってみてください。
読み終えた後には、きっと「明日も頑張ろう」と思えるはずです。
以上、『木曜日にはココアを』の本音レビューでした。



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